第 6章. ユーザーとグループ

ユーザーグループの管理は、 Red Hat Enterprise Linuxシステム管理の中核をなします。

ユーザーは、実在の使用者に連結したアカウントの意味で人であるか、 又は、使用する特殊なアプリケーション用に存在するアカウントでも有り得ます。

グループは、共通の目的の為にユーザーを統合して組織を論理的に表したものです。 同一グループのユーザーはグループ所有のファイルを読み込み、書き込み、又は実行をすることが出来ます。

各ユーザーとグループは、ユーザーid(UID)と グループid(GID)という固有の識別数字をそれぞれ持っています。

あるファイルを作成するユーザーは、その所有者とグループ所有者として割り当てられます。また、ファイルは、所有者、グループ、その他に対して読み込み、書き込み、実行の権限を それぞれ別々に割り当てられます。 ファイルの所有者を変更できるのはrootユーザーだけです。 ファイルが属するグループを変更できるのはrootユーザーか、 所有者がそのファイルに追加されたグループのメンバである場合の ファイルの所有者です。 アクセスパーミッションはrootユーザー及びファイルの所有者 どちらによっても変更できます。

Red Hat Enterprise Linux はファイル及びディレクトリのアクセス制御リスト (ACL)をサポートしています。 これにより、所有者以外の特定ユーザーに対するパーミッションを設定することが できるようになります。 ACLの使用方法についての詳細は、Red Hat Enterprise Linux システム管理ガイドアクセス制御リスト の章を参照してください。

適切なユーザーとグループの管理と、ファイル使用権限の効率の良い管理はシステム管理者の最も重要な業務の1つです。 ユーザーとグループの実践的な管理についての詳細はRed Hat Enterprise Linux システム管理入門ガイドユーザーアカウントとリソースアクセスの管理の章を 参照して下さい。

6.1. ユーザーとグループの管理ツール

ユーザーとグループの管理は退屈な作業で有り得ますが、Red Hat Enterprise Linux はユーザーとグループの管理を簡潔化する ツールと取り決めを提供します。

ユーザーとグループを管理する最も簡単な方法は、グラフィカルアプリケーション ユーザーマネージャ(redhat-config-users)を 使用することです。ユーザーマネージャの詳細については Red Hat Enterprise Linux システム管理ガイドにあるユーザーとグループの設定の 章を参照して下さい。

次のコマンドラインツールを使用してユーザーとグループを管理することも できます:

ユーザーとグループの管理については、Red Hat Enterprise Linux システム管理入門ガイドを参照してください。ユーザーとグループの管理の為のコマンドラインツールの詳細は、 Red Hat Enterprise Linux システム管理ガイドユーザーとグループの設定の章を参照してください。